惜しくも前期2位に終わった高知ファイティングドッグス、後期こそは、と意気込みを語る

広尾晃

 ジェット風船を飛ばす高知ファイティングドッグスファン

 

観客動員は3割増、マニー効果はあった!


四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスは、2017年前期シーズン、17勝13敗4引き分け、勝率.567で、優勝した徳島インディゴソックスから4ゲーム差の2位に終わった。
4月は首位を走っていたが、後半に連敗するなど失速し、徳島インディゴソックスに抜かれた。
 
梶田宙社長は、前半を振り返ってこう語る。
 
「マニー・ラミレス選手や新人選手の加入で、非常にいいリズムでやってきたのが4月の前半でした。でも、後半になってセンターラインの深江真登と山下和則が抜けて守備のリズムが崩れた。投手にも疲れが見え、バランスが崩れたのが、連敗のきっかけじゃなかったかなと思います。でも、チームの空気は明るいです。僕が現役だったころとはだいぶ違います。負けていても、チーム自体は盛り上がっているので、悪い雰囲気にはなりませんでした」
 
ラミレス効果は確実にあったという。
 
「野球に対する取り組みという部分で、チームに良い影響を与えましたね。マニー選手には、まだまだ野球を勉強したいという気持ちがあります。駒田監督に打撃について聞いたり、自分がやったことない練習を若い選手がしていたら、どういう意味があるのか聞いてやってみたりする。まだまだ学ぶ気があるんですね。若い選手たちも肌で感じていました。僕たちももっとやらなくちゃいけないかな、と刺激を受けているんですね。観客動員に関しては、今のところ3割増しです。グッズも売れています。経済効果も大きかったですね」
 

マニー・ラミレス 


5月は何度も球場がいっぱいになった。
 
「週末にはビール99円セールを実施したのが利きました。高知はお酒が大好きな街ですから(笑)。でも、野球だけじゃない部分も大事かなと思います。きっかけはお酒でも、そこで飲んでいたら野球があった、でいいと思うんです。野球を見ながら飲むのは楽しいですからね。試しに今年はスタンドに桟敷席を設置しました。宴会みたいな感じで野球を楽しんでもらおうと思っています」
 
マニー・ラミレスはすでに日本を発った。去就は不明だが交渉を継続しているという。

 

選手出身、チームに細やかな気を配る梶田社長

 
梶田社長は四国アイランドリーグplusの創設年に高知に入団し、2014年まで選手としてプレー。唯一の10年選手になったが、その後、球団社長に就任した。
 
「社長就任3年目です。経営については、まだまだ勉強不足の部分がありますね。でも、北古味潤副社長はじめ、若い人もバックアップしてくれています。私自身はどんなことでもやろうと思っています。スポンサーとの折衝もやりますし、いろんなことでチームを応援できればいいと思っています」

「イニング間に社長によるグッズの投げ入れコーナーを実施しています。これはアメリカ遠征がきっかけなんです。向こうの独立リーグでやっているのを北古味潤副社長が見て、うちでもやろうということで始めました。そういうことも含めて、いろんな企画を考えています。
今年はアメリカ遠征がないので、6月は練習期間とオフです。オープン戦はいくつか組むと思います。7月12日から23日まで台湾に遠征して、プロ、アマと7、8試合をする予定です。台湾のアマチームは強いですから、いい経験ができるんじゃないでしょうか。
また、6月中旬と7月初旬には、広島と東京でトライアウトを予定しています。選手を入れ替えるのか、今の選手が踏ん張るのか。チームはいい雰囲気なので、後期は何としても優勝したいと思っています。後期も高知ファイティングドッグスを応援してください」
 

イニングの合間に観客席に語り掛ける梶田宙社長

 

名球界入りの大物監督が語る高知ファイティングドッグス

 
駒田徳広監督は、高知ファイティングドッグス監督に就任して2年目。手ごたえを感じているという。
 
「前期は、惜しかったですね。
出足は良かったんですが、既存日本人プレイヤーの力がなくて、追いつかれちゃった。日本人選手たちは、もっともっと頑張ってほしかった。
外国人選手は頑張ってくれたけど、その差で負けたかなと思っています。
投手陣は、先発は丸山雄大、岡部峻太あたりが、頑張ってくれましたが、肝心のところで点が取れなかったので余計なプレッシャーを与えちゃったかなと思います。
マニーはフル出場じゃなかったけど、よくやったし、アンダーソンとザックはほぼフルで頑張ってくれた。彼らが若干落ちてきたときに、それをバックアップできる日本人選手がいなかったということですね」
 
優勝できなかったのは、経験不足が大きかったと語る。
 
「前期は、優勝経験ないプレイヤー達がプレッシャーを押し返すことができなかったかな、というところですね。
今年は、去年よりもいい外国人が来ているし、ピッチャーも揃っているので、後期もチャンスがあると思っています。
気持ちさえしっかりしていれば、後期も前期の前半のような戦い方ができるのではないでしょうか」
 
マニー・ラミレスがプレーしたこともよい影響があったと語る。
 
「MLBで555本塁打した大選手が、四国アイランドリーグplusに来てくれたことは、非常に光栄なことだと思っています。
これから彼がどこでプレーするかはわかっていないけど、たぶん最後になるんじゃないかというプレーの場所として、日本の高知の我々のチームを選んでくれたことには感謝していますし、彼には是非、楽しかったなという思い出を持ってほしいと思っていました。そうなったのではないでしょうか。
打撃はさすがだなと思います。ボールの捉え方も素晴らしいし、強く打つ打ち方を知っている選手ですね」
 

主砲として活躍したアンダーソン選手

 

徹底したファンサービスもプロ意識の表れ

 
名球界入りの大選手、駒田監督の周囲には、常にファンの姿があった。試合後に球場で最後まで残ってサインや記念撮影に応じるなど、ファンサービスも怠らなかった。
 
「せっかく来てくださるんだから、できるだけお応えしたいと思っています。もちろん、いつまでもやってられないから、どこかで切らないといけないんだけれども、なるべく長く居よう思っています。それもプロの仕事ですから。喜んでくださっているので、張り合いを感じます」
 
2年間で、NPBと独立リーグの違いも見えてきた。
 
「勝っているときは楽しく野球ができますが、負けが込んできたときに難しいですね。独立リーグだろうがNPBだろうが、負けを勝ちにしていくのは難しいことです。選手の中には、精神的に弱い子もいますね。『負けるなよ! こんなとこで三振して負けるかよ、と思え』と励ましています。全体として、おとなしい選手が多いように思いますね。マナーが悪いとかは論外だけど、もっと荒々しい気迫を出してもいいんじゃないかと思います」
 
独立リーグの最大の目的の一つが、NPBへの人材の輩出だ。
駒田監督は、今秋のドラフトに向けて期待の選手もいる。
 
「NPBに送り出せる選手はいます。岡部峻太とか十分に実力は持っていると思います。また、数字は残っていないですが、自分の気持ちで俺はやれるんだと思えばNPBに行ける子はいると思いますよ。
 私が選手によく言っているのは『NPBのスカウトは、うちのチームの選手なんか誰も見に来てないよ、相手のチームの選手を見に来てるんだ。
でも、そいつらを打ち負かしたり、投げ負かしたりすることで、あれ、いい選手いるじゃん、となる。そこを目指すんだ。プレッシャーを感じずにやれ』ということです。
後期も前期の出だしのように、のびのびと試合をしたいですね」
 

駒田監督は穏やかな表情で後期へ向けての決意を語ってくれた

 


-------------
スポチュニティコラム編集部より:
高知ファイティングドッグスは現在、応援してくださる皆様からの支援を募集しています。
支援募集ページはこちら:
チャレンジスピリット溢れる高知ファイティングドッグス。駒田監督の元、さらに勝てるチームへの変革のために皆様ご支援ください!
https://www.spportunity.com/kochi/team/10/detail/
500円から始められる支援、共感頂けた方はぜひご協力をお願いいたします。
--------------